RI会長からのメッセージ
2016年月7
今日、私たちが迎えようとしている新年度は、いつの日か最大の偉業を成し遂げた年としてロータリーの歴史に刻まれるかもしれません。
それは、世界で最後のポリオ症例が確認された年です。2015年には天然ポリオウィルスによるポリオ発症例はわずか74件にとどまり、すべてアフガニスタンとパキスタンで確認されています。
私たちはポリオ撲滅という目標に向けて懸命な活動を続けつつ、さらにその先を見据えなければなりません。
つまり、この成功を活かしてさらに大きな目標の達成に向けて準備をするのです。私たちはロータリーで、善き行いを目指しています。
人類に大きなプレゼントを残した人びとを尊敬しています。大勢の人に人間の尊厳を与えたアブラハム・リンカーン。疎外された人たちに慈悲の心を捧げたマザー・テレサ。
虐げられた人たちに平和的な変化をもたらしたマハトマ・ガンジー。彼らは皆、自らが世界へのプレゼントとなって、自分自身を捧げました。
ロータリーの将来にとって、ポリオ撲滅におけるロータリーの役割が広く認知されることはきわめて重要です。
私たちが成し遂げたことを知ってもらうことで、パートナーや資金を集めること、さらには会員を惹きつけることができるようになり、より大きな目標を達成することができるようになります。
RI本部ではそのようなロータリーの功績について認知度を高めるため日々努力していますが、本部だけでは成しえません。
皆さんにも、クラブを通じて地域社会でロータリーとは何か、どんなことをしている団体なのかを広く伝えていただく必要があります。
各ロータリークラブが、ポリオがついに撲滅される瞬間に立ち会う準備ができていることを確かめる必要があるのです。
なぜなら、よいことをしたいと考えた人びとがロータリーこそ世界を変えることができる場所だと思った時に、どのロータリークラブでもその機会を提供する準備が整っていることが必要だからです。
今後数年間でさらに「人類に奉仕するロータリー」を実現するには、自ら進んで奉仕活動に参加し、いたわりの心と聡明な頭脳を持った多くの人が参加して活動を進めていく必要があります。
私たちが求めているのは、ロータリーの奉仕活動を若い会員や引退したばかりの人びと、さらに在職中の人びとにもアピールするような、柔軟なクラブです。新たなパートナーシップを求め、門戸を開いて他の団体と連携関係を結ぶことが必要です。
将来を見据え、リーダーシップの継続性についても優先順位を明確にしなければなりません。
ロータリーの一員である私たちは皆、同じチームとして同じ目標に向かって努力しています。
一緒に目標を達成するには、共に同じ方向へと進まなければなりません。
ロータリーで奉仕する毎日には、人びとの生活を変える機会が与えられています。
皆さんの行動一つひとつが重要な意味を持ちます。一つひとつの「よいこと」が私たち全員にとってよりよい世界を作るのです。
ロータリーでは新たな年度を迎えるにあたり、「人類に奉仕するロータリー」を通じて世界をよりよい方向へ変える新しいチャンスが私たち全員に与えられています。